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虫へのあきらめ

思えば1年目の畑では、うぶなナイトだった。
たいせつなナスを虫が食べているのを見れば、せっせと虫を捕まえてはつぶしていた。
「おらのナスはオラが守る!」と思いながら。


実まで食われる始末・・・

でも、もう今は違う。
ちょうどよく、いい加減になってきた。
虫に対しても「ナス?食べていいよ〜。」というZUBORAな気持ちがある。

それほど頑張って虫を捕まえることもない。
畑を歩きながら、その日の気分で「あ〜、コヤツはとっとこ〜♪」みたいな感じで捕殺する。

「食べていいよ〜」と「捕殺しとこ〜」が同居しているのが2017年のスタイルになった。

なんで、こうなったんじゃろうか。
しゃかりきに捕殺しても、ダメな時はダメだってことが分かったから?
そうかもしれない。

暑い中で1時間、虫を捕殺し続けてもダメな時はある。
「もうお手上げで〜す」と諦めたら、1週間後には虫がいなくなることもある。
たぶん、ズボラなほうがリラックスできて、気分よく続くのだと思う。


葉っぱなんて、もち!

あきらめが肝心という言葉は理解できる。
どういうことか、説明することもできるだろう。
でも、あきらめを体験することは、そう多くないのかもしれない。

ラム酒が香る、あのシュークリームの甘さを、思い出すことはできる。
でも、実際に食べなきゃ「おいしい!」って感じられない。
おいしさを知ってる事と、おいしいと感じる瞬間は別物なのだ。


トウガラシも弱るよ、そりゃ

そういうことを、ぼんや〜りと考えながら、虫に食べられるナスたちを眺める7月だった。
あきらめを味わい続けるのも楽しい。


ふつうにキレイな雨粒でお口直し


投稿者名 すずきカレー 投稿日時 2017年01月07日 | Permalink